京都東山山頂に新名所誕生 
「青龍殿」「大舞台」と「将軍塚」のご案内

平成26年10月、京都東山山頂に大護摩堂「青龍殿」を建立、落慶いたしました。

青龍殿とは、奈良大仏殿のおよそ横幅半分の木造大建築物で、国宝 青不動をお祀りする建物です。青蓮院では、この国宝 青不動を初めて奥殿に安置し、精密な複製画を通じておまいりすることが可能となりました。建物内では、所定日に護摩を修し、みなさまの諸願成就を祈願させていただいております。

また、青龍殿と併せて木造の大舞台を新築しました。これにより東山山頂より、京都市内を足下に見下し、大阪近郊まで一望できるようになりました。雨の日でも雲の上にそびえ立つ天空のお堂として見応えがございます。圧倒的なスケールと市内一望の大パノラマに、来られた方から大歓声が上がります。この大舞台から地図を広げながら、実際に京都の町並みをご覧いただきますと、観光場所や史跡、ホテルなどの確認が容易となり、京都の理解に大変役立ちます。

さらに、平安遷都の折、桓武天皇が築かせた由緒ある将軍塚が現存し、見学することが可能です。

将軍塚横の庭園には、紅葉、桜など美しい樹木をはじめ、枯山水庭園、大隈重信、東郷元帥、黒木大将らのお手植え松と顕彰碑など、歴史を偲ぶに相応しい場所ともなっております。

青不動さまに逢える、京都の文化・心に触れる、そして、歴史を学べる地として、是非、将軍塚青龍殿へお越し下さい。

尚、青龍殿へはお車、タクシーの他、循環バス(交通アクセスをご参照ください)をご利用下さい。健脚な方は、東山トレイルコース(山道)でも青蓮院本院からおよそ30分~40分にてお越しになれます。

京都東山に新名所「青龍殿(せいりゅうでん)」誕生

そもそも青龍殿は、大正2(1915)年、大正天皇の即位を記念して、「大日本武徳会京都支部武徳殿」として京都北野天満宮前に建立された価値ある木造大建造物です。
戦後、昭和22(1947)年、京都府に移管され、「平安道場」として警察の柔道剣道の道場となり、後に、一般にも開放され、多くの青少年たちも武道修行に取り組みました。

平成10(1999)年、京都府は、平安道場を閉鎖し、解体処分を決定し、その後、青蓮院が歴史的文化遺産の継承を決意し、京都東山山頂に「青龍殿」として移築再建したものです。移築再建の技術もぜひ見学してください。

青龍殿の由緒

大正2(1915)年、明治天皇大喪使総裁、大正天皇即位大礼使総裁の伏見宮貞愛親王殿下より令旨を賜り、大正天皇の即位を記念して、大日本武徳会が中心となり、京都府民から浄財を募り、「大日本武徳会京都支部武徳殿」として京都北野天満宮前に建立されました。
武徳殿は一見純和風に見えて、屋根を支える小屋組みと建物を支える基礎は外来の技術が用いられており、「和洋折衷」という大正時代建築の特徴を示す木造大建造物で、いずれ重要文化財指定の可能性も充分にある価値の高い建物です。
その後、昭和22(1947)年、京都府に移管され、「平安道場」として警察の柔道剣道の道場となりましたが、

平成10(1999)年、京都府は、雨漏りの手当が遅れ、修繕に多額の維持管理費用がかさむことから平安道場を閉鎖し、解体処分とすることにしました。

平成21年、青蓮院が「青龍殿」として京都東山山頂将軍塚に移築再建することを決定し、平成26年10月に完成いたしました。

〔青龍殿建物概要〕
木造平屋建瓦葺1棟 外陣:
延面積 約537㎡ 高さ14.5m 東西長さ 約26m  南北長さ 約20m
内陣:
延面積 約138㎡ 新築 東西長さ 約12.8m 南北長さ 約11.4m